New Relic 概要

New Relic | Monitor, Debug and Improve Your Entire Stack

New Relicの概要と特徴

New Relicは、アプリケーションのパフォーマンス監視(APM)ツールとして広く知られていますが、近年ではフルスタックオブザーバビリティプラットフォームへと進化を遂げています。

主な特徴

  • フルスタックオブザーバビリティ: ネットワーク、インフラストラクチャ、アプリケーション、エンドユーザーエクスペリエンスなど、システム全体のデータを一元管理し、可視化します。
  • 多様なデータ収集: メトリクス、イベント、ログ、トレースなど、様々な種類のデータを収集し、相関分析することで問題の根本原因を迅速に特定します。
  • AI/機械学習の活用: 異常検知や予測分析など、AI/機械学習を活用することで、より高度な監視を実現します。
  • 柔軟な拡張性: プラグインやAPIを通じて、様々なシステムやサービスとの連携が可能です。

New Relicの分類

New Relicは、以下のカテゴリに分類することができます。

  • APMツール: アプリケーションのパフォーマンスを監視し、ボトルネックを特定するツールとして最もよく知られています。
  • インフラストラクチャモニタリングツール: サーバー、ネットワーク、データベースなどのインフラストラクチャの状態を監視します。
  • ログ管理ツール: システムのログデータを収集、分析し、問題の原因を特定します。
  • オブザーバビリティプラットフォーム: 上記の機能を統合し、システム全体の可視化を実現するプラットフォームです。

New Relicの具体的な機能

New Relicは、システム全体の可視化を可能にするフルスタックオブザーバビリティプラットフォームとして、多岐にわたる機能を提供しています。主な機能は以下の通りです。

アプリケーションパフォーマンス監視(APM)

  • トランザクション追跡: 個々のリクエストの処理時間を詳細に追跡し、ボトルネックを特定します。
  • エラー分析: エラーの種類や発生頻度を分析し、問題の原因を特定します。
  • データベースパフォーマンス監視: データベースクエリの実行時間やキャッシュヒット率などを監視し、データベースのパフォーマンスを最適化します。
  • 外部サービスの監視: HTTPリクエストや外部APIの呼び出し状況を監視し、外部サービスとの連携における問題を検出します。
  • プロファイリング: コードレベルでパフォーマンスを分析し、最適化の余地を探します。

インフラストラクチャ監視

  • サーバー監視: CPU使用率、メモリ使用量、ディスクI/Oなど、サーバーの主要なメトリクスを監視します。
  • ネットワーク監視: ネットワークトラフィック、エラー率、遅延などを監視し、ネットワークパフォーマンスを評価します。
  • コンテナ監視: Dockerコンテナのパフォーマンスを監視し、コンテナオーケストレーションプラットフォームとの連携を強化します。
  • サーバーレス関数監視: AWS LambdaやGoogle Cloud Functionsなどのサーバーレス関数の呼び出し回数や実行時間を監視します。

ログ管理

  • ログ収集: さまざまなソースからログデータを収集し、一元管理します。
  • ログ検索: ログデータをキーワードや正規表現で検索し、特定のイベントを抽出します。
  • ログ分析: ログデータを分析し、インシデントの原因を特定したり、システムの正常性を評価したりします。

エンドユーザーモニタリング

  • ブラウザモニタリング: Webアプリケーションのパフォーマンスをエンドユーザーの視点から測定し、ページロード時間やインタラクション時間を分析します。
  • モバイルアプリモニタリング: モバイルアプリのパフォーマンスを測定し、クラッシュやフリーズなどの問題を検出します。

AI/機械学習

  • 異常検知: 機械学習モデルを用いて、システムの正常な動作からの逸脱を検出し、アラートを発報します。
  • 予測分析: 将来的なパフォーマンスを予測し、問題の発生を未然に防ぎます。
  • ルート原因分析: 問題の原因を自動的に特定し、解決策を提示します。

その他

  • アラート: カスタムアラートを作成し、特定の条件下で通知を受け取ることができます。
  • ダッシュボード: 必要な情報を視覚的に表示するためのカスタムダッシュボードを作成できます。
  • API: New Relicの機能をプログラムから利用するためのAPIが提供されています。

New Relicのメリット

  • システム全体の可視化: 複数のツールを連携させることなく、システム全体の状況を把握できます。
  • 問題の迅速な特定: 異常検知機能により、問題発生時に迅速にアラートを発報し、原因究明を支援します。
  • パフォーマンス改善: ボトルネックの特定や最適化により、システムのパフォーマンスを向上させることができます。
  • 顧客体験の向上: エンドユーザーの視点からシステムを評価し、より良いユーザー体験を提供することができます。

New Relicのデメリット

  • 学習コスト: 機能が豊富であるため、使いこなすにはある程度の学習コストがかかります。
  • コスト: エンタープライズ向けのプランでは、コストが高くなる場合があります。
  • ベンダーロックイン: New Relicに依存してしまうと、他のツールへの移行が難しくなる可能性があります。

New Relicと既存ツールの比較

New Relicは、Datadog、Dynatraceなどの競合製品と比較されます。各製品は、機能や料金体系などが異なりますので、自社のニーズに合わせて最適なツールを選択する必要があります。

New Relic、Datadog、Dynatraceは、いずれもフルスタックオブザーバビリティプラットフォームとして知られており、多くの共通点があります。しかし、それぞれの製品には独自の強みと特徴があり、企業のニーズによって最適な選択は異なります。

3つの製品の比較表

特徴 New Relic Datadog Dynatrace
強み アプリケーションパフォーマンス監視(APM)に特化、AI/機械学習の活用 インフラストラクチャ監視とログ管理の連携、柔軟なカスタマイズ性 自動化されたトラブルシューティング、AI駆動の予測分析
特徴 トランザクショントレース、エラー分析、データベース監視などAPM機能が充実 ログ管理、メトリクス収集、インフラストラクチャ監視の統合、豊富なインテグレーション 自動ベースライン設定、問題の根本原因分析、AIアシスタント
弱み 価格が高額な場合がある、インターフェースが複雑 カスタムメトリクスの設定がやや複雑、コミュニティサポートがNew Relicに比べて少ない ライセンス体系が複雑、導入初期の学習コストが高い

各製品の主な違い

  • New Relic:

    • APM機能が非常に充実しており、アプリケーションのパフォーマンス改善に特化したい企業に適しています。
    • AI/機械学習を活用した異常検知や予測分析が強みです。
    • トランザクショントレース機能が詳細で、ボトルネックの特定に役立ちます。
  • Datadog:

    • インフラストラクチャ監視とログ管理の連携が非常にスムーズで、システム全体の可視化をしたい企業に適しています。
    • 豊富なインテグレーションにより、さまざまなツールとの連携が可能です。
    • カスタムメトリクスを柔軟に設定でき、独自の監視指標を作成できます。
  • Dynatrace:

    • 自動化されたトラブルシューティングが特徴で、問題発生時の迅速な対応を支援します。
    • AI駆動の予測分析により、問題の発生を未然に防ぐことができます。
    • 自動ベースライン設定により、システムの正常な状態を自動的に学習します。

どのような企業に適しているか

  • New Relic: アプリケーションのパフォーマンスを最大限に引き出したい、AI/機械学習を活用した高度な分析を行いたい企業
  • Datadog: インフラストラクチャとアプリケーションを統合的に監視したい、柔軟なカスタマイズ性を求める企業
  • Dynatrace: 自動化されたトラブルシューティングを重視し、問題発生時の迅速な対応をしたい企業

選定のポイント

  • 企業の規模と複雑さ: システムの規模や複雑さによって、必要な機能やスケーラビリティが異なります。
  • 既存のツールとの連携: 既に利用しているツールとの連携性を考慮する必要があります。
  • 予算: 各製品の価格体系は異なりますので、予算に合わせて選択する必要があります。
  • チームのスキル: 各製品の操作性や学習コストも考慮する必要があります。

New Relic導入のポイント

  • 明確な目標設定: New Relicを導入する目的を明確にすることが重要です。
  • スモールスタート: 全てのシステムを一斉に監視するのではなく、まずは一部のシステムから導入し、徐々に範囲を広げていくことをおすすめします。
  • 人材育成: New Relicを効果的に活用するためには、担当者のスキルアップが不可欠です。

New Relic導入の注意点

  • データ量の増加: New Relicを導入すると、大量のデータを収集することになります。データの保存や分析に必要なリソースを事前に確保しておく必要があります。
  • セキュリティ: セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
  • ベンダーロックインのリスク: New Relicに依存しすぎないよう、他のツールとの連携も検討しましょう。

New Relicの今後

New Relicは、今後もAI/機械学習の活用を強化し、より高度なオブザーバビリティを実現していくことが期待されています。また、サーバーレスコンピューティングやクラウドネイティブアプリケーションに対応した機能の強化も進むと考えられます。